ニュース等で話題になっていますが、2021年1月29日に楽天モバイルから業界の常識を覆す画期的なプランが発表されました。

この安さは魅力ですね。今契約している通信会社が高いのでMNPを検討しています。
でも、楽天モバイルってネットワーク品質大丈夫なんでしょうか?いくら安くても、繋がらなかったり、通信速度が遅いのでは?と心配しているのですが。

そうだね。いくら安くても繋がらなかったり、通信速度でイライラが溜まるようであれば意味がないからね。速度を確認してみよう。
通信エリアやプラチナバンドを持たないなどネットワーク品質に不安のある楽天モバイルの屋内での通信品質はどうなんでしょうか?
Rakuten UN-LIMIT Vを1回線契約して自宅で使用した結果を解説していきます。

プラチナバンドを持っていない楽天モバイル|室内の通信速度は?使い物になる?
室内では通信速度が大幅に劣化する場合があり、用途によってはデータ通信が実質使えないケースがある
が室内での通信速度を実際に測定した結果から得られた結論です。
現時点では、現行回線とディアルSIMで併用してサブ回線として運用することで固定電話としての利用に止めるのが吉です。
プラチナバンドが楽天モバイルに割り当てられるなど、電波カバレッジが改善したタイミングで楽天モバイルへの完全な乗り換えをするのが良いでしょう。(なお、割当時期や、そもそも割り当てられるのか?は不明なのでご注意を)
以下で、実測した結果を解説していきます。
(注意)データ通信速度や音声通話品質は様々な条件(通信エリア・場所、時間帯、ネットワークの混雑状況、建物の作りなど)により変動しますので皆様がスマホをお使いの環境で本記事で紹介した実測値と同等のデータ通信速度や音声通話回線の品質が得られるとは限りません。数値や考察はあくまで参考としてください。
測定した内容
- データ通信速度の測定
- 音声通話品質の確認
測定条件
- スマホ:iPhone12mini
- エリア:パートナー回線エリア*1
- 場所:神奈川県横浜市港北ニュータウンエリアの自宅マンション(RC造)内にて、南側・北側の2箇所でそれぞれ測定。自宅マンションの北側は裏庭に面しており、南側に比べて基地局から遠い場所と考えられます。南側と北側の部屋の距離は5m程度です。
- 時間帯:2/7 16時45分頃
- データ通信速度測定方法:SpeedTestアプリにて測定
- 音声通話品質確認方法:Rakuten Linkアプリでの通話(相手は人)した際の主観
室内でのデータ通信速度の測定結果は?
自宅マンションの南側と北側それぞれの上り下りのデータ通信速度(単位:Mbps)を表で示します。
楽天モバイルでの測定結果
楽天モバイル(単位:Mbps) | 下り | (劣化率) | 上り | (劣化率) |
自宅マンション南側(公道側) | 18.7 | – | 6.52 | – |
自宅マンション北側(裏庭側) | 4.06 | -78% | 0.04 | -99% |


ご覧の通り、基地局から遠い自宅マンションの北側の速度は南側に比べて大幅に劣化しています。
特に上りデータは0.04Mbps(=40kbps)となっておりほぼ使い物になりません。
Youtubeのアップロード(をモバイル回線で行う人は少ないと思いますが、、)はいわずもがな、ブログの更新もままならないレベルです。
LINEモバイルでの測定結果(比較用)
比較として、別回線のLINEモバイル(ドコモ回線)に接続を切り替えて同じ条件で測定してみました。
LINEモバイル(単位:Mbps) | 下り | (劣化率) | 上り | (劣化率) |
自宅マンション南側(公道側) | 2.2 | – | 5.73 | – |
自宅マンション北側(裏庭側) | 1.95 | -78% | 4.12 | -99% |


ネットワークが混雑している時間帯 X 格安SIMということもあり、楽天モバイルと比べると電波が良い場所であってもデータ通信速度が遅いのが顕著ですが、北側でもそれほど劣化せず南側とほぼ同等であり、北側同士で比較すれば楽天モバイルが負けています。
つまり、楽天モバイルの場合、通信エリア内であれば屋内でも使うことはできるが、屋内の場所や部屋の位置によってはデータ通信が異常に遅い・使えない場合がある、と言えると思います。
自宅内に限れば自宅にWiFiがある人は気にしなくても良いと思いますが、出先の屋内でも同様の状況は発生する可能性があります。
室内での音声通話の品質は?
これは定量的なデータではなく私の主観データのみとなりますが、、、
- 自宅マンションの南側:特に問題なく通話できる
- 自宅マンションの北側:時折相手側の声が途切れることがある
という結果でした。
ただ、北側においても、確認した限りは通話が切断されてしまうということはなく、通話自体は利用可能でした。
まとめ
以上の実測結果より、屋内の場所によってはデータ通信がほぼ使えないケースがあるため、そういったケースにおいてはWiFiや他のモバイル回線で補う必要があるのが現状です。
例えば、自宅にWiFi環境がない方が現行回線から楽天モバイルに切り替えた場合、家の中でデータ通信が使えない・速度が異常に遅い、といった問題に直面する可能性があると言えます。
今回の測定結果では、音声通話は部屋によらず可能ではありましたが、あくまで「私の自宅の場合は」であって、場所によっては繋がらない、あるいは頻繁に切断されるといったことが発生する可能性はゼロではありません。
ということで、様々なユースケースがあるため、一概に切り替え可否を言い切ることは難しいものの、
- 300万人無料キャンペーンが終わる前に楽天モバイルの契約はすべし。ただし、2021年夏頃の通信エリア拡大までは基本的に現行回線とディアルSIMで併用でサブ回線として利用しよう。できればプラチナバンドが楽天モバイルに割り当てられるまでは様子見したい(なお、割当時期や、そもそも割り当てられるのか?は不明なのでご注意を)
という感じかと思います。
スマホは基本的には自宅でしか使用しない!という方は、
- 自宅にWiFi環境がある人 → 屋外で使えないケースあるというリスクを承知の上、切り替え判断もOK。
- 自宅にWiFi環境がない人 → 切り替えはしない。2021年夏頃の通信エリア拡大やプラチナバンド割当まで様子見しよう。ただし、ディアルSIMが使用できる場合は現行回線と楽天モバイル回線を併用して電話代を節約しよう
ですかね。
ただ、いずれにしても、
- 1年間無料
- 無料期間が終わっても1GBまで無料、最大2,980円
- Rakuten Linkを使用した場合、通話は無料
というのは画期的ですし、神プランと思います。
3者寡占状態だった携帯電話業界の前例や常識をこれからもどんどん打ち破っていってほしいです。
でも、その見返りに楽天経済圏のサービス品質を低下させることはしないで欲しいですが。。。

最後に
楽天モバイルで、「こんな動作やあんな動作、XXXの品質も確認して欲しい!」というご要望がありましたら遠慮なくコメントください。
ではでは!
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